<男女参画、地域に生きる>
吉田 貞夫
平成二年、富士川町に移住し、永住の地と決めた。大きな理由は、自分の育成地によく似た環境に魅せられたからである。
私は、生涯の目標として「物づくり」「人づくり」「町づくり」に携わりたいと考えてきた。
「物づくり」に関しては、企業で商品開発業務に従事することにより、社会に貢献してきた。
設計者としては、知識と技術力が不足していて、開発製品でお客様にご迷惑をかけたこともあった。こんなときには、誠心誠意お詫びをして許していただいた。現在では、お客様のお叱りも良い思い出になっている。
「人づくり」に関しては、静岡県教育委員会からのお誘いもあり、企業から教育委員会に出向して、公立工業高校で、実務経験をもった特別教員として、3年間生徒と勉強することが出来た。
教職員は、若いときの憧れの職業であったため、わくわくして毎日を過ごすことが出来た。公立工業高校では、期限付きの助教授の資格であったが、平成11年に静岡大学工学部で職業指導4単位を履修し、高等学校教諭一種免許状を取得した。
「町づくり」に関しては、会社勤務をリタイアしてからの生き甲斐とすべく、五十歳頃から町の団体に入って、町を知ることに努めた。その時期は丁度、永住を決めた時期と一致する。
初めは、自分の適性を見直す意味もあって、いろいろな資格取得の通信講座を受講した。
町を知るために、公募のあった「富士川ブレイントラスト」として「町づくり」のアイデアを提案し、「第二次総合計画」策定のときは、審査員として係わってきた。
当時発案した「里山づくり」「生ゴミ堆肥化での野菜作り」などのグループが、現在も活動中である。
平成12年では、町から委嘱された「ごみ減量対策委員会」の委員を務めている。
委員会の構成は、男性4名、女性8名である。また町制100周年記念事業実行委員会では、第三部会長を務めているが、この会の構成は、男性12名、女性4名である。
また、環境フェア実行委員会にも所属し、副委員長を務めているが企画委員会の構成は男性12名、女性9名である。
その他「ふるさとを楽しくする会会員」「環境浄化を進める会会員」生涯学習指導員などとして各種団体に所属して活動をしつつ、私立工業高校の講師として教壇に立っている。
いずれの団体も、人数比率に差はあるが、男女参画により意義ある活動を展開している。
これらの活動をしながら感じている大きな点は「環境」を切り口に活動することにより、先にあげた各会が有機的に結びつき、より大きな力になると考えている。
「環境」は自然破壊と教育環境と置き換えることもできる。企業での体験、学校での経験に基づく考え方は、「自然環境」と「教育環境」についての政策を検討するときに、必ず自分を活かす場面があると考えている。
「環境」を切り口にして、町全体が、一本化されて個々の活動を展開するようにしたいと考えている。
そのためには、町のトップに環境ISO認証取得の活動を全町で展開すれば、必ず大きな効果を期待できる。
国も県も市町村も、企業も環境ISO認証取得活動に向かっていけば、家庭での行動も変わり、「真の生活環境」実現につながると考えています。
そのため現在は先進の自治体の環境ISO認証取得活動の情報を収集中である。
庵原郡 富士川町中野台
吉田 貞夫
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